紙の本を読まなくなっているらしいので、これはチャンスと言わんばかりに
日々の読書活動で感じたことをゆるり、ゆるりと書いていきます。
読書の魅力を、森のような優しさと、時に稲妻のような力強さと、
「しかし何よりも良枝には、父、茂の気持ちが一番気懸りなのでした・・・」
的な事で、当サイトに迷い込んだ皆様にいい本を
紹介したいのでございます。
「嵐と生きた人々」
北海道の開拓村を熊が襲い7人の男女を殺害。
自然はその圧倒的な力で男、女、子供、老人、善人、悪人、
問わずその命を奪う。
それは人間もまた自然の一部だからだ。
それでも、最愛の人を無残に奪われた
村人たちは、
人間として生まれた限り
人間としての死に方を切望する。
そして、村人たちはある孤高の猟師に希望を託す。
願いを聞き入れた男。
自らの存在を信じ、
自然に生き場所を求め続けた男は、村を救うべく羆と対決する。
———-
日本を代表するドキュメント小説作家。
吉村昭氏。
氏の綿密な取材に基づいて、書かれた数々の小説。
その作品の特徴は、
当時、そこに生きた人々の躍動感が
読む者に、息をのむほどに生々しく迫ってくる事。
その数ある作品の中でも
インパクト大の本書。
「羆嵐」
1915年(大正4年)12月。
北海道の開拓民の村で起きた。
日本史上最大規模の獣害事件。
通称。三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)を
小説家した本書。
台所に虫が出たくらいで、慌てふためく程
自然から遠ざかった暮らしを送っている人が
少なくはない現代。
それと比べ
まだまだ、人間が、「自然はコントロールできる」
という幻想を抱いていなかった時代。
人々は、自然の中に暮らし
そこで、大自然の厳しい摂理と対峙する。
本書のような惨劇が繰り返され、
愛する人を奪われ続けた人間は
自然に必要以上に対処する事、そして復讐する事を
覚えてしまったように思う。
それは、人間が選んだ道であり
善も悪も生も苦もすべてが交差する道。
その先にあるものは誰も知らない。
本書は、その先にあるものを
先人たちは、どう見ていたのか。
又はどうあるべきかと感じていたのか。
それを、自然と離れ進み続ける現代で、
少しだけ立ち止まって考えさせてくれる。
認識の書。
是非、皆様に読んで頂きたい。
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