善き人
「鉤十字に買われた文学者。」
男が過去に書いた小説が
総統閣下の目に留まる。
これを期に、ナチスに入党した男の
出世は、トントン拍子に進んだ。
そして、国家が争いに突き進む中
敬愛なる総統閣下は
「ユダヤの血を排斥せよ」とドイツ国民に迫る。
しかし、男の最も
尊敬する友人はナチスの敵、ユダヤ人だったのだ。
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歴史の大きな力に翻弄される
一人の人間の弱さと強さを見事に描いた
素晴らしい作品です。
我々は、歴史の大きな悲劇の舞台立たされた時
スクリーンの中のあの英雄のように、
悪に立ち向かう事はできるのでしょうか?
それとも、それから逃げて怯えて暮らすのでしょうか?
そもそも、我々は、それを悪と認識出来ず
後に加害者として、歴史は、我々を裁くかも知れません。
冷房の効いた部屋で、テレビを見ながら
過去を断罪する事は、容易かも知れません。
愛する者を養う為、生活に追われている者から
すれば、過去の出来事どころか、
今起きていることすら
名も知らない遠い国の出来事かも知れません。
本作は、
では、遠い過去でも遠い国でもない
すぐそこにいる。身近な人間が、窮地に立たされた時
自分は、どんな行動を起こすのだろう・・・
友の為、命を危険に晒しても、行動を起こすのだろうか。
それとも、恐怖に怯え、無関心を押し通すのか。
そんな、人間として考えるべき問題を
哀しい旋律で見る者に、突き付け
心の底に、何かを沈殿させる作品です。
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「これは、小説ではなく、現実なのか・・・」
監督:ヴィセンテ・アモリン|主演:ヴィゴ・モーテンセン
カテゴリ:イギリス|ヨ|戦争
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