嗤う伊右衛門
「あなたの優しさが恨めしい・・・」
女がいた。
女は、かつての美しさを失っても
気丈な生き方を貫いた。
女は、無口で愚直な浪人と、祝言をあげる。
新しい生活の中、男はよく働いた。
しかし、女は無口な夫を信じることが出来ず
恨み言をぶつける。
そんな女を、男は静かに見つめていた。
やがて、世間は二人の中を切り裂く。
男は、苦しみ戸惑いながらも、
他の女とまた新しい生活をはじめる。
そして女は、変わらず気丈な生き方を貫くが、
男を忘れられずにいた。
なぜなら、その男は、
恨むには余りに優しすぎたからだ・・・。
———-
これが、日本のラブストーリーです。
階級社会、世間体、そんな現代のラブから
言わせれば
なんてことはない障壁に、二人は振り回されます。
現代のような土壌から宙に浮いたような愛などないからです。
まさに浮いた話です。
結婚も本人同士が、好き合ってだけというだけではなく、
家と家との繋がりも重視するというやつです。
ロミオとジュリエットのように家柄を越えて
飽くまで個人として
愛し合うという事は、
本人たちも選択しないのです。
本作は、そんな大きな制約があるからこそ、
人を愛おしく思い続けることができた
男と女の話しでございます。
———-
日本男児は、黙って背中でアイラブユー。
監督:蜷川幸雄|主演:唐沢寿明|小雪
カテゴリ:ワ|日本|時代劇
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コメント一覧
コメントが 2件 あります。
私 これ 本を 読みました。
最初 2~3ページ読んで どうしても読む気になれず
かなり長い間 放っておいたのを
ある日 気が向いて 読んだら
チョー面白かった。
どうして 最初 あの時 読めなかったのか 不思議なくらいです。
映画は 見てないなぁ
どうも 本を先に読むと イメージをつくりあげてしまって
その イメージを 崩したくないのよねぇ
いつもコメント、ありがとうございます。
ありますよね。
原作が好きすぎて映像ガッカリ。
でもご心配なく
本作においてはかなり忠実に再現されています。
是非、ご覧下さい。