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紙の本を読まなくなっているらしいので、これはチャンスと言わんばかりに
日々の読書活動で感じたことをゆるり、ゆるりと書いていきます。
読書の魅力を、森のような優しさと、時に稲妻のような力強さと、
「しかし何よりも良枝には、父、茂の気持ちが一番気懸りなのでした・・・」
的な事で、当サイトに迷い込んだ皆様にいい本を
紹介したいのでございます。
著:レンタルなんもしない人|出版社:河出書房新社
「怪人。なんもしない人。」
鳥だ!飛行機だ!
いや、なんもしない人だ!
「ふふふ。見つけてくれたのなら、もう逃げも隠れもしません。
そうです。私が「なんもしない人」です。
小生の志と
ご依頼主との思いが
晴れてゆるめにマッチングしたら
あとは、
指定場所への交通費と、飲み食いするなら飲食代だけ
を頂ければ参上致します。
但し、基本的には、ごく簡単な受け答え以外は致しません。
えぇ詰まり。
なんもしません。
悪しからずご了承下さいませ」
そんな謎過ぎるサービスを始めた
怪人「なんもしない人」
当初、多くの人々は
そんな「なんもしない人間」
のする事など、なんも気にしていなかった。
しかし、サービス開始から1年も経たずに
怪人へ送られる依頼主からの
ダイレクトメールは、今日も後を絶たない。
・はじめて飲むほうじ茶ラテを一緒に飲んで欲しい。
・上司と口論になってしまい
ひとりで、出社するのが心細い。一緒に出社して欲しい。
・小説を書いているのだけれど、ひとりで勝手に書いていると
ついつい、サボってしまうので、目の前に座って見張っていて欲しい。
・離婚届を提出する様子を見届けて欲しい。
・簡単には、話せない過去の話を聞いて欲しい。
などなど。様々な、なんもしなくていい依頼が
なんもしなくてもいいよ。と言う人たちから
なんもしてなくても、送られるようになった。
そして依頼を受けた怪人は
今日も朝から晩まで
忙しく、なんもしない。
人間が、いつからか
人を材料として扱う
「人材」と言う言葉で
呼ばれる事が
当たり前になり
その価値観は
労働現場だけに収まらず
友達市場のおける人材。
恋愛市場における人材。
そして家族市場における人材。
そんな人間の全ての関係性に、
市場原理のようなものを持ち込んでいった結果。
「なんもしない人」が、どこにも居ては駄目になった。
そして、そんな、嘘つきな世間に
怪人は、ひっそり現れた。
人々は、怪人に逢うことで
なんもしない自分を取り戻そうとしたのかも知れない。
怪人は、今日もつぶやく
「交通費と、飯代だけ頂ければ
但し、なんもしませんよ・・・」
さぁ、あなたは、怪人に何を依頼しますか?
———-
猫は、ほんとなんもしない。
著者:レンタルなんもしない人
カテゴリ:ノンフィクション|レ
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