ゲット・アウト
「悪意の系譜」
有能な写真家の青年は
週末を利用し
恋人の実家を訪れる。
青年は、荷造りをはしゃぐ恋人に
少し浮かない顔をして
尋ねる。
「・・・僕が黒人だって事は伝えているの?」
恋人は、優しく微笑み答える。
「そんな事、伝える必要はある?」
青年は、少し考えたあと
恋人を抱きしめ
眠りについた・・・
そして、温かい家族の元を
訪れ・・・
醒めない悪夢に引きずり込まれる・・・。
———-
人種差別の愚かさ、根深さ
そして、人間の狂気を
スリル満点に描いた怪作。
久しぶりに、ほんとに怖かった。
いきなり、暗闇で凶暴な怪物に襲われる
ドカ~ン!!!!ビクッウウウウ!みたいな怖さではなく
「・・・あれ?なんか変だな・・・?
もしも~し?もしも~し?・・・
聞こえてますかぁ?僕が言ってる事は伝わりますかぁ?
・・・・
あっ・・・やばい。今すぐ逃げろ!」
意思疎通不可。みたいな怖さ。
なぜ?こんなにホラーやミステリー等
不穏な空気を醸し出すジャンルが
エンターテイメントとして
息が長いかと、考えると
それは、多分
現実の世界で起きる事件に対して抱く
悲しみ、恐怖、混乱を
鑑賞する側は作品の中に一旦、封印し
秩序の回復を見るのだと思います。
もちろん様々な結末はありますが
一応、怪人は探偵に追い詰められ
怪物は、美女に滅ぼされ
悪代官は、助さん、格さんに懲らしめられ
秩序は回復し、物語は完結する訳です。
詰まり、人種差別、性差別、弱者への差別
が様々な表現方法で作り出される現在。
僕らの住む世界は
それらの問題の解決の糸口を探るため
まだまだ、様々な作品に一旦の秩序の回復を託す必要が
あるという事かも知れません。
そして本作は、恐怖を感じてもらう為の
ディテールを丁寧に仕上げた超良作。
この上質な恐怖にあなたは、耐えられますか?
———-
希望ある未来へ逃げ切ろう。
それが、僕らの出来ることだ。
監督:ジョーダン・ピール|主演:ダニエル・カルーヤ
カテゴリ:アメリカ|ケ|ホラー
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コメント一覧
コメントが 2件 あります。
これ、とっても怖かったです!
ヘンな汗いっぱいかきながら見てましたよ。
えっ!?こう来る!?…という感じの展開でしたね。
ホラーって、私の90分間を返せ!…って言いたくなるような作品が多い中、これは見応えがありました。
毎度、コメントありがとうございます。
「私の90分を返せ!」www
ありますね。ホラーは特に多いかも知れません。
でも、仰る通り本作は、僕のインスピレーションをムクムクと湧き上がらせてくれる
素晴らしい作品でした。