ランチョクカモンガ
最近、連日。
店に現れる。謎の客。
うちは、お客がどこから来たのか
一応、聞くようにしている。
地下倶楽部なんて物騒な看板を
あげている以上、仕方のない事だ。
お客も特に気にすることなく。
答えてくれる。
その客も同じだった。
紙にササッと書かれた地名。
「ランチョク・カモンガ」
・・・なんだ?
その楽しげで、躍動感あふれる名は。
シルクド・ソレイユの新しい演目か?
それとも、南米のコメディアンの名前か?
いや、楽しげな中にも労働者の反骨精神の
ようなものも感じられる。
「賃金を上げろ!俺たちは、家畜じゃない!生きさせろ!
俺たちランチョク・カモンガ団は、妥協はしない!」
・・・いずれにしろ。謎だ。
その謎の言葉を記入する客は、
ここのところ毎日。現れる。
ササッと
「ランチョク・カモンガ」と記入したあと
何を注文する訳でもなく
メニューをしばらくじっと眺めたあと
帰っていく。
ひょっとして・・・
倶楽部で反国家運動のような記事を書いてないか?
を調べに来た秘密警察の一員か?
しかし、それなら数回来て
倶楽部の馬鹿馬鹿しい記事を読めば
そんな大それた事が出来る連中じゃない
事は、解るはずだ。
う~ん。
今のところ、確かに言える事は
この客が訪れるようになってから
全体的に集客が増えたという事だ。
それなら、有難い事だ。
ひょっとしたら世界中の芸術的、文化的な作品を
集め回っている
大きな財団の調査員かも知れない。
それなら、夢は膨らむ。
解らないものは、素敵な結末にしておこう。
さぁコンビニでも行くか。
「すいません。ランチョク・カモンガ下さい」
「畏まりました。あたためますか?」
「お願いします」
!?・・・・。
———-
あぁ素敵な夢を運んできてくれ。
ランチョク・カモンガ
カテゴリ:雑文
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